コミュニティープロジェクト⑤ ~自分と他人の温度差~

 さて、前回の続き。

 その外人プロジェクトの発表が2週間ほど前にあり、それで
私たちもなぜか呼ばれたので、とにかく何をやりだすのかを
探るために、行きました。(でもコミュニティーの人間で行ったのは、
私たちだけ。村長も呼ばれず。いるのは、町の著名人
(銀行の人とか)&外人ばかり。)あと、知事選でアウキさんの
対抗馬だった、新知事アルベルト・アンランゴ氏もいました。

 そのプロジェクトの発表の内容は、いかに、土地の利点を
生かした素晴らしい家・土地になるかということばかり。具体案は
なく、コンセプトの話のみ。先住民族の文化と融合した、
パーマカルチャー&オーガニックな云々かんぬん。でもその
先住民族の文化を誰に聞いているかというと、メスティソの
差別主義者で有名な人(昔アウキさんとも大ゲンカしたことがある)。
さらに、「地域の建築家、パーマカルチャリスト」の紹介もあったのですが、
彼らはみんなキトの人。どこが地域で、どこがハーモニーで、
どこがインテグレーションなのか、全然わからない。

 それなのに、アルベルト・アンランゴ氏は、外人プロジェクトを
歓迎すると堂々と宣言していたのです。中身もたぶん確認せず、
しかもまだ知事の就任式を経ていないのに、「自治体として
全力で協力する」などと言っている。あまりの安易さに私は
びっくり&がっかり。他の人も、歓迎するというセリフばかり。

 私は、がまんできなくて、「はーい!!」と手を挙げて
(無視されないように、むちゃくちゃふりまくった)、
「どこのコミュニティーに所属するのですか?しないんだったら、
コミュニティーとどんな関係を作るつもりですか?」と
聞いてみました。そうしたら、なんと
「私たちは独立したコミュニティーをつくるつもり」と言うのです。
で、「でもまだきたばっかりだから、わからないから、
コミュニケーションはとっていきたい」と。…。

 その1週間後、またその「建築家・パーマカルチャリスト」との
ワークショップを経て、実際どんなものを作っていくかの
プレゼンがあったので、行ってきました。

画像

↑その様子。

 そこで見たものは、「絵」としては美しいパーマカルチャー的な家たち。
スウェイルがどうの、エッジがどうの、といろいろ言っていますが、
これだけの木、誰が植えるの?コミュニティーの人たちを小作人みたいに雇うの?
それらの木が育つまでの間の水はどうするの?
湧水は、個人の土地の中にあっても、個人所有できないって知ってる?
川とその両際6メートルは自治体のものって知ってる?
何よりもコミュニティーとどうやって折り合いつけるの?
と疑問ばかり。

 プレゼンの後、このプロジェクトの責任者のアメリカ人Gさんが
英語で話しかけてきました。前から一応顔見知りの人たち
なんですが、こういう人たちの何がムカつくって、いっつも、
英語上位だということ。エクアドルなんだから、スペイン語で
話そうって言っても、いっつも英語になってしまう。

 それはともかく、「どう思った?」と聞かれたので、まだ
ケンカするのは早いと思って、かなり言葉を選んで、
「村の人が誰も招かれていないことが悲しかった」と言いました。

Gさん:「先住民の代表として、新知事とUNORCAC(コタカチの先住民族の組織)の会長(この二人は親子)を呼んだ。後者は来なかったけれど。あとこれは政治的な問題も絡んでいるんだ」

私:「そんなオーソリティーばかり呼んでも、コミュニティーとのコミュニケーションはとれないと思う。」

Gさん:「正直まだどうやっていいのかわからない。君は、私たちよりもここに長く住んでいるから、助けてほしい。私たちはまだみんなの隠された意図(Hidden Agenda)がわからない。」

Hidden Agendaがあるのはあなたたちの方だと言おうと思ったけれど、我慢しました。

私:「でも、実際、もう多くの外国人がここに住んでいて、たくさんの問題が起こっていることは事実。その辺は、どう折り合いをつけていくのか」

Gさん:「販売対象は、アーティストで、地域発展に関心がある人のみ。そして、こちらの人たちに彼らの技術などを学んでもらって、発展を促すのが目的。」

私:「でも、私はずっと地域発展にかかわってきていているけれど、そんな一方的なやり方では、うまくいくものもいかないと思う。」

Gさん:「君は今まで一人でやってきたのだろう?もし君が50人いたら?私たちは、君とまったく同じ考えなんだ。一人でやってもできないかもしれないけれど、50人いたら絶対にできる。だから一緒にやっていこう。」

 絶句です。全然言いたいことが伝わらないし、
私は決して一人でやってきたんじゃないし、
まともに話したこともないのに、私と彼らが
おんなじ考えなんてどうして言えるんだろうと思いました。
そもそも彼らは、すでにコタカチ中心地に、別の高価な
コンドミニアムを作って外人に売っているのような、お金のにおいが
すごいする人たちです。とても信用できるものではありません。

 それ以来、毎晩コミュニティーの人たちとミーティングです。
どうしたらいいのか。おそらく追い出すというのは無理で、でも、
コミュニティーの人たちの尊厳を守りつつ、これ以上の外国人の
移住を防ぐにはどうしたらいいか?ということを話し合いました。
しかし新知事も、おそらくUNORCAC会長も、あっち側の人間です。
どうしたらいいのか?

・ 自治体の環境保全条例に、外国人の居住や、コミュニティーでの経済活動についての規制を入れてもらう。(評議員に訴える。新評議員の一人はなんとCECでボランティアしていた青年会の子なんです!)
・ 新規外国人へのお知らせビラみたいなものを作る。
・ 弁護士を見つける。
・ コミュニティールールを新規居住者に伝える(ORあるいは開発している会社等に伝えることを義務付ける)
・ 法律を調べる(水の法律、コミュニティーの法律、道の法律など)

などなど。それにしても、本当に時間がとられます。
話し合ったことだって、実行できるのかもわからない。

 これが起きる以前、私たちは、コミュニティーで、例のアウキさん
支援のバッグを作れる女性グループなどのことも含めて、
地域発展チームを作ろうとがんばってきました。
コミュニティープロジェクト①
コミュニティープロジェクト②
コミュニティープロジェクト③

 しかし、こんなことに振り回されています。
しかも!!!!

 その後、Gさんたちから周辺コミュニティーの村長さんたちへの
会合が開かれました。隣のアサヤというコミュニティーは、「外国人は
もういらない」ときっぱり言っていました。ところが、エル・バタンは
あれだけ話し合いを重ねたにも関わらず、「この村には、農業技師の
若い人たち(発言者の息子たちのみ)がいる。彼らは働けるか?」
と仕事をねだっているのです!!!!!

 しみじみ、ああ、コミュニティーと、お金を介さずに
一体になるということは大変なことだ…と痛感しました。
こんなお金で、何でもかんでもできると思っている
外国人なんてっと思っていたら、身内(?)がこんなことを…。
鉱山開発反対運動も、賛成派や反対派がいて、
家族やコミュニティーが分断していますが、こういうことか…と
肌で感じています。もちろん、鉱山開発とは規模も違う
けれど、私には「脅威」です。でも、コミュニティーが一体に
なれば、大丈夫と信じていました。でもそのコミュニティーの
人たちがこんなにもろいなんて。

 でもこれでくじけていたら、本当にそれで終わってしまう。
自分の行く道を信じて、なんとか、外国人プロジェクトが、
彼らのみに有利に行われないよう、コミュニティーにとって
問題が起きないよう、なんとかがんばってみるつもりです。
うう。


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