コミュニティープロジェクト⑧ ~再始動~

 久しぶりにコミュニティーのこと。

 前回書いてからだいぶ経ちました。

 ずっと足踏みをしている状態でしたが、私たちがずっとやりたいと
願っていたことのチャンスがやってきました。

 私たちが住む村、エル・バタンには、下水道がありません。
ほとんどの家のトイレは「ぼっとん」です。ぼっとんでも、
ちゃんと処理して機能していれば問題はないのですが、
人々が所有する土地はそれぞれとても小さく、
なおかつ地下水が比較的高いところを流れているので、
穴を掘る場所もそんなにない。

 ぼっとんの穴がいっぱいになるまで約二、三年かかります。
でも次の穴を掘ること自体も大変だし、掘っても水がしみ出て来てしまう。
以前使っていたところもその水のせいで、ほぼ永遠に乾くことはない。
ぼっとん跡地は、ずっとぬかるみのまま。その上は歩けないし、
衛生面でも大問題です。

 だから、村の人々は、下水道を切望しています。

 でも、前述しましたが、地下水が地面に近いところを通っているので、
下水導管を設置することは難しい。なおかつ、下水道が通っても、
村のメインストリート沿いに作られるので、通りよりも低地に
家がある人は、その恩恵を受けることができません。
また上水道も同じ通りを通っているので、いつ双方の導管が壊れ、
水が混じってしまうとも限らないし、なおかつ下水道処理場などは
ないため、ヤナヤクという川にすべて直接流れてしまうのです。
つまり、「下水道」というのは、村の人たちが必要としているのもには
なりえないのです。

 そこで私たちが使っているコンポストトイレの出番です。

コンポストトイレは、水の代わりに、乾燥した、炭素を
たくさん含むもの、たとえば、おがくずや葉っぱ、籾殻などを
排泄物の上に被せ、発酵、分解させるトイレです。
排泄物の上にきちんとおがくずなどをかぶせれば、
匂いもありません。

画像

↑この小屋の左側がトイレ。ドアの下の部分と右側の
部分が排泄物を溜めるタンクになっていて、
黒い鉄板が熱を吸収して、発酵、分解を促進します。

 この方法ですと、水がいらないし、水を流す導管もいらないし、
水を汚染することもないし、なおかつ肥料も得ることができる
一粒で四度おいしいトイレなのです。

画像

↑座るところは二つ。排泄物タンクは中で二つに
分かれている。最初は右側を使い、そのタンクがいっぱいに
なったら、今度は左側を使う。左側を使っている間に、
右側のタンクの排泄物が分解しきる。だいたい1年半くらいで
いっぱいになる。(ほっておく時間の理想は20ヶ月)
双方いっぱいになったら、最初に使ったの中身を出して
空にして、また使う。この時点で、完全に分解され、
においもなし。

 ということで、かなり早い段階から、村にコンポストトイレは
どうでしょう?と提案してきましたが、話す度に、人々は
いいね、と言いつつ、結局そのままになっていました。
というか、市長選の直前など、候補の人たちに
「村には下水道が必要」と訴えてるし、ああ…と挫折感を味わいました。
それからしばらく、出産があったりして、コミュニティーでの
取り組みから遠ざかっていました。

 でも、今年に入ってから、うちの野菜のお客さんのメアリーから、
「あなたたち、コンポストトイレを持っているって本当?」という
メールが。

 彼女は、Peace Corpsという、アメリカ版海外青年協力隊の
ボランティアで、病院で看護婦さんとして働いています。
中でも重要な任務は、衛生管理。これまで様々な村で、保健、衛生の
ワークショップを開いてきました。

 ある人から私たちがコンポストトイレを使用していて、
これを広めたいと思っているということを聞いて、Peace Corps
お手伝いできるかもと、言ってきてくれたのです。
このトイレ問題は、エル・バタンに限ったことではないので、
彼女としては、こういうオルタナティブができないかどうか
常々考えていたのだそうです。

 長くなったので、続きはまた…。


>>続く。

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