Dar la luz II ~痛みの向こう~

 さて、出産のことの続きです。

 長文の上、少々生々しいかも…です。

 ムユを産んだときも痛かったけれど、今回もやはり
激痛でした~。二回目だから、けっこう平気なんじゃないかと
甘くみてましたが、経験値なんて、まったく意味ないと
思ってしまったほど。

 23日の夕方から、ランダムに痛みがきて、友人の
エルネスト宅の庭をうろうろ。バイオリンを作りつつ、
パーマカルチャーをやっているというエルネスト宅はそれなりに
気がまぎれました。しかし、夜半からかなり真剣に
痛くなりました。私の場合、とにかく腰が痛くなる。
もう横になっても、座っていても、立っていても痛い。
何していても痛い。

 我慢できず、病院に行ったのが、朝6時頃。病室について、
当直の先生が、陣痛の具合を確かめに。バランスボールと
いうのでしょうか、大きなボールの上に座ると、痛みが
和らぐというので、その上に乗ってました。(前回はなかった。)

 痛みがくると同時に、ボールの上で上下すると、確かに
少し和らぐ感じ。その上下運動とともに、パートナーのエクトルに
腰をぐううっと強く押してもらうとさらに、和らぎました。

 しかし和らぐと言っても、ちょっと気がまぎれる程度で、
痛くない、というわけではない。しかも痛みは終わってもすぐに
やってくる。前日もほとんど寝ていないので、眠い、疲れた、
でも痛くて眠ることなんてとてもできない。

 その間、よくわからないけれど、インターンの産婦人科医の
卵らしき人が、入れ替わり立ち代わり入ってくるのです。
赤ちゃんの心音を聞きつつ、「だいぶ赤ちゃんの頭が下にあるね」と
言って、それだけでどっかに行ってしまいます。しかも、
私の名前を間違えてる。訂正する元気もないまま、痛みに
こらえる私。支えてくれるのは、エクトルと、ドゥーラの
マリッツァ。

 ドゥーラとは、マリッツァ曰く、助産師さんではなく、
出産の経験がある、妊婦さんの応援係のようなもの、
だそうです。

 数時間後、「いきみたかったら言ってね」と言われ、
そりゃ早く出しちゃいたいから、「いきみたい」と言いました。
そうしたら、「お風呂、用意してくるわね」と、助産師さんの
リリーがいい、私はマッサージ室に案内されました。
「お風呂」、つまりここは水中出産ができる産院なのです。
温めたタオルを腰に巻き、マリッツァがぐうっと腰をマッサージを。
でも痛くて、気が遠くなりそう。早く出してしまいたいの一心です。

 しばらくそれを繰り返し、ようやくお風呂、つまり分娩室に
入れました。これが9時50分頃。お風呂に入ると、温かいお湯で
少し楽になったように感じました。

画像

↑分娩室にあるキャンドル

 ここまできたらあと一息とばかりにきばって、痛みがきた
タイミングで何度もいきみましたが、まるっきり出てこない。
エクトルが痛みがくる度に、腰を強く押してくれる。
ムユが顔の汗をふいてくれる。

 でも、腰の痛みはどんどん強まり、疲れてきて、もうへろへろ。
ずっとお湯につかっているので、皮膚もふにゃふにゃ。
どのくらいのところに頭があるのか、知りたくて、聞いたら、
そこで初めて担当の医師のディエゴ先生による内診があり、
「まだ子宮口があいていない」と決定的に言われました。
さらに、頭がまだ骨盤に下りてない、と。

 赤ちゃんの頭はちゃんと定位置にあって、子宮口が開いてるから
分娩室にはいったんじゃないのぉ~?!
もうすぐだ、あとちょっとだと思ってがんばっていたのに、
まだまだ遠いことを知って、パニックになり、足と手が
びっきーんとつって、思わず大泣きしてしまいました。

 「アヤ、アヤ、大丈夫だ。頼むから落ち着いてくれ」と
聞いたこともないほど、エクトルの切羽詰まった声が聞こえました。
マリッツァやリリーが「赤ちゃんが待っているよ、もうすぐだよ、
痛みがきたら、息をすって、いきむんだよ」と繰り返す。
もうできない、もう無理、もうダメだと、ネガティブな言葉ばかり
自分の口から出る。リリーが、腰をまわしてごらん、赤ちゃんが
ちゃんと産道にいくよというので、泣きながら、痛みが過ぎる
タイミングで、上から吊るされたシーツにつかまって、
腰をぐるぐるまわしていました。

 あと一回がんばろう。

 もう一回、がんばんろう。

画像

↑マッサージをしてくれるマリッツァ。

 そこでいきんだとき、子宮のあたりでぐぐぐっと何かが
動いたと感じました。これは頭だ。絶対そうだ。
リリーが、「子宮口が開いてるよ。」そこで、何か道が
開けたように感じました。でも、手でまたの辺りを触っても、
でもまだ頭は出てきていない。でももう一息。もうちょっと。
もう痛みよりも、またの辺りの違和感で、もうすぐだという
期待感、いよいよ生まれてくるという実感の方が
大きくなっていました。

 がんばろう。サチャが待ってる。がんばろう。

 うーっとうなりながら、いきんだとき、ぼこっと頭が出て
きました。リリーが、「ここまできたらあとはもうちょっと。」
少し力を入れることを繰り返したら、ぼこぼこっと、
残りの体が出てきました。

 生まれました。サチャが、生まれました。

画像

↑水から出てきたサチャを抱くエクトル

 やっと光の中に出てきてくれました。

 というよりも、この痛みの向こうには、光そのものの
赤ちゃんがいたのですね。光を与えられたのは、私の方でした。

 永遠に続くかと思われましたが、これは3時間ほどの
出来事だったのでした。本当に醜態を曝しました…。

 ヘタレな私を、本当にみなさんが支えてくれました。
ずっと寝ないでついててくれたエクトル、
汗をふいて手をにぎってくれていたムユ、
お空から見守っていてくれたフユ、
励まし続けてくれたリリーとマリッツァ、
遠くから応援してくれていた家族や友人たちのおかげです。
そして、辛抱強くおなかの中でがんばっていたサチャ。

 本当にみなさん、ありがとう!
 ほんとに無事に生まれてくれてよかった!

 しかし、出産のあとも、いろいろイタイっすね…。



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