エクアドルの水の法律

 現在、エクアドルでは、新しい水の法律が可決されようとしており、
それに伴い、それ反発する人々、特に先住民たちによる、ストライキが
各地で起こっています。南部では、死者も出ました。

 エクアドルでは、1970年代まで、水はほぼ、アセンダード
(大農園主)が所有し、それ以降にようやく、「発展」を目標とする
一般的な農業の使用など、公的な使用が優先されるような
法律に代わりました。

 しかし、現在に至るまで、「発展」の意義は、「文明化」、
つまり、自然資源を使い放題使って、物質主義の文化を目指す
ことに他なりません。水の管理、獲得、組織、分配、利用など、
すべて、私営企業、つまり、バナナ(海岸地方)や花(山岳地方)などの
輸出専門の農作物の会社の手中にあります。さらに近年では
地下水も、彼らの使い放題という状況です。

 さらに、「水資源」というコンセプトも、「再生可能な資源を」と
いう意識もありません。環境への影響もまったく顧みられて
いないのです。

 新しい法律も、こうした点は顕著です。
たとえば:

* 水の私有化=利権を認めている。 (インバブラ県では95%の
水が企業・大農園により私有化されている。)
* 水の汚染に関する法律がない。
* 水を利用する産業を行う会社などの排水を規制・浄化の
義務付けする法律はない。
(たとえば、花産業に使われる水は農薬によって汚染されているが
川へ直接流れている、鉱山開発の鉱物抽出に使われるシアン化合物
による汚染など)
* 経済目的の水の使用は、観光業よりも、石油・鉱山開発などの事業に、
優先権がある。
(ちなみに①農業②水力・温水力発電③石油・鉱山開発④観光業
⑤温泉療法。およびミネラル・ウォーターなどの瓶詰め⑥その他)
* 自治体の主導権がない。
* 水の使用料金は個人も企業も同額。
* 水のオーソリティーは利権を持っている人のみが参加可能。

 などです。

 これらの新法律、特に水の私有化に反発して、全国各地、
特にアマゾン地方で、パロ(スト)が行われています。警官隊と衝突して、
5名の死者を出しました。アマゾン地方では、特に石油開発が活発で、
水の問題は、そこに直結しています。パイプラインが毎年のように
壊れ、そこから原油が流出し、川を汚します。大規模な家事も
起こります。その石油開発への代替案としてのツーリズムが、
石油開発よりも優先順位が低いことも、大きな要因となっています。

画像

↑政府が発行している水の法律に関する冊子。  

 誰にとっても同じで、わかりきったことのように思えますが、
水はいのちです。特に、農を生業としている者たちにとっては
即死活問題です。水をコミュニティーで分け合って、少しずつ
農作物にやり、その恵みを受け、生きています。

 現在、私が住むインバブラ県でも、キトへの道が封鎖されています。

 



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