コミュニティープロジェクト⑥ ~敵は本能寺にあり(?)~

 コミュニティーで、今度新しく外国人の住居を作るプロジェクトを
行うGさん夫妻とのミーティングがありました。
このミーティングは、Gさんたちを迎えて、直接彼らが
どんなことをしようと思っているのかを聞き、住民たちも
直接意見を言うというもの。

 コミュニティーがどんどん外国人の住居と化していることについて、
私(&一部の人)は憤っていますが、実際、みんなは
どう思っているんだろう???

画像


 まず最初に、顔面ストレートパンチが入りました。

 「大歓迎だ。私たちのほとんどは、大工仕事に従事している。
だから、コミュニティーの中で仕事があれば、町に働きに
出なくてもいいし、家族のそばにもいられる。そして家が
できた後も、妻たちを家政婦として雇ってもらえれば、
ずっとお金に困らない。」

 私は頭の中がしびれる感覚を覚えました。
村の人がこんなふうに言うのであれば、私には何ができるだろう?
というか、むしろ私が、コミュニティーの敵になってしまうんだ。
そんな空恐ろしさを覚えました。

 そのあと、ある女性が意見を言いました。

 「外国の人たちは、おいしい話を持ってくるけれど、あとで違うことを
したりする。仕事があるのはいいけれど、がっかりするのはもうたくさん。」

 なるほど。さすが女性。現実的です。とはいうものの、やっぱり、
お金され入るのであればという意見には違いないと思ってしまう。

 私がやっぱりこんなことをうだうだ言えるのは、自分の仕事が
確保できているからなんだろうか。だから、「コミュニティー発展チーム」とか
悠長なことを言ってられんだろうか。

 でもでも、とやっぱり思う。

 外国人たちがやってくる。

 コミュニティー内の土地がどんどん買われて行く。

 最初の4、5年、あるいはもっと多めに見積もって、10年の間は、
建築工事などの仕事があるんだろう。
 
 でもその間の、外国人と地元住民の関係は対等なもの、
あるいは、先住民としての、尊厳は保たれるんだろうか。
先住民の人は、スペイン人の奴隷、あるいはその後のメスティソの
大農園主の小作人として500年前からずっと、ずーっと苦しんできたのに、
今度は、外国人の下働きになるのか。それを見て育つ子どもたちは
どんな子どもたちになるんだろう。

 そして、10年後の仕事はどうなっているんだろうか。
このミーティングの中で、Gさんは、「アメリカの経済は下降しています。
だからこのコタカチという天国に住みたいというアメリカ人はたくさんいます。」
という。ということは?ということは、仕事をくれるという外国人自体の
お金がなくなる、あるいはお金(ドル)自体に価値がなくなるということなのでは
ないだろうか?
そうしたらどうなるの?仕事がなくなったと言って町へ出る?

 「コミュニティー発展チーム」のラファエルさんは、
今コミュニティーでは、あれとあれとこれとこれをやりたいと
考えている、だから支援してほしい、という。

 最終的にはそうだけれども、今からそんなものほしそうにしていたら、
対等な関係なんて築けるわけはないと、私は強く思いました。
私のイライラは頂点に。

 でも、私はしょせん外国人。私も、まだ、外部の人間。だから、
まずずっと前からここに住んでいる人たちの意見を聞かないとダメだと、
自分に必死で言い聞かせました。

 だらだらと同じような意見が続く中、私のパートナーのエクトルが
意見を言いました。

 「このミーティングは、『仕事をくれ』とねだるところから始まった。
でも、一番最初にするべきことは、まずこの村のルールや
コミュニティーの形を話し合うことだろう。」

 そのあと、これまであまりソリの合わなかったフランシスコさんが、
 
 「クイコチャ(国立自然保護区で、先住民の人たちにとっては、
「神々の湖」と呼ばれる聖なるもの)にあるアメリカ人のホテルは、
クイコチャの畔に穴をあけている。我々先住民族へのリスペクトが
足らない行為。彼らには私たちの文化、宇宙観、
アイデンティティーなどを理解してもらった上で、話し合うべきだと思う。
もし(そういうことを理解していない)外国人の人たちが来たら、
私たちはどこに食べ物を植えればいいんだ?
私たちはどこへ行けばいいんだ?
みんな、自分たちのことだけではなく、子どもたち、あるいは
孫たちなど未来の世代のことも考えよう。」

 私は立ちあがって拍手したい気持ちになりました。

画像

↑にわかに私のアイドルとなったフランシスコさん。

 Gさんは、エクトルやフランシスコさんの意見を「確かにそうだ」と
踏まえ、他のコミュニティーの人たちとも話し合い、どのコミュニティーに
所属するかを決める」という。(でも物理的に、エル・バタンの敷地内に
あるのに、選ぶっちゅーのはどういうことだ???)さらに彼は、
「私の声ではなく、私の心を聞いてほしい」と強調していましたが、
その真意(Hidden agenda)が私にはまだ見えません。つまり「心」の
声がまったく聞こえません。

 このミーティングで、コミュニティーには4種類の人間がいるということが
わかりました。

Type A:とにかく仕事をくれるなら、何でもOK派。
Type B:仕事をくれるならありがたいけど、でもほんとかね?の懐疑派。
Type C:先住民の利益になるなら容認派。
Type D:先住民の尊厳絶対派。

 やっぱりコミュニティーに住んでいくのは大変。
コミュニティーで信頼を得て、根付いていくのは大変。
コミュニティーで、お金なしで何かやろうとすることはもっと大変。
本当は、外部の人に対して戦うんじゃないのかも。
「敵」という言葉は語弊があるけれども、本当の大きな壁は
同じコミュニティーの人たちであり、自分の中のいろいろな
問題や未熟さなのかもしれない。

 でも、私は、まだ諦めきれない。あきらめない。お金だけじゃない、
循環型の、みんなが仲良く、尊厳を失わない方法によって生活の
糧を得つつ、少しずつお金がいらないライフスタイルへの転換し、
持続可能なハッピーコミュニティーを作ること。
私は私のボスの言葉を思い出します。
「正しいだけじゃない、ハッピーなやり方でやろう」

 ねぇ、どうしたらいいと思う、ムユ?

画像


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック