大豆ワークショップ IN エクアドル!③

 さて、この連載(?)も最終章です。

 金曜日の朝、今度は「盛り込み」です。

 煮沸消毒した竹の三枚の大皿に、また手ぬぐいをひいて、育ちつつある麹を
1.5kgずつに分けます。たびたび中身をチェックしていた渡邉さん。
「あけると麹の匂いが少しするから、かいでみて。」ということは育っていると
いうこと???みんなで保温器のそばに頭を近づけます。せーの、であけて、
鼻をくんくんするとほのかに甘い匂いが。すごい!育ってる~。例によって
くっついた米をほぐしつつ、でも冷めすぎないように、さっさと作業。

 さらにその10時間後の「手入れ」。

 また優しくほぐして、保温器の中のお皿の位置をかえました。少しずつ甘い匂いが
強くなったように感じました。しかしまだ安心はできません。

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 そのあとやったのは、おまけの風呂敷ワークショップ。風呂敷やハンカチなどを
使って、いろんな包み方をやってみました。これが想像以上に簡単で、素敵。
これいける!とみんなで大騒ぎしながら、やってみました。とってもおもしろかったです。

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 その夜、大豆や麹や味噌バナシをたくさん聞きました。まず麹というものは
自然界にないのか、と。ある、そしてそれは米につく「病気」であると。
田圃に行くと一目でわかるとか。それを集めて味噌を作ることもできるそう。
(そのときメモをしていたわけではないので、間違っていたら申し訳ないのですが)
今は、菌屋サンが、日本に20社くらいあり、それがコントロールしているとのこと。
ほとんど独占市場。でも菌は買うにしても、この麹をつくる過程というのは、
いったい誰がどうやって構築したんだろう…と私がつぶやくと、
「これはもう神の領域だね」と渡邉さん。麹か味噌か、どちらの話か失念してしまいましたが、
さかのぼっていくと、天照大神にたどり着くんだそうです。

 エクアドルの山岳地方では、チョチョスという伝統的な豆をよく食します。
おやつや前菜などによく食べます。私の感覚で言うと、枝豆のような感じ。
こちらでは、一般的に玉ねぎとトマトのみじん切りとコリアンダー、塩、レモンと
あえていただきます。我が家でもサラダに入れたり、ペーストにしたりして、
よく食べています。この豆もタンパク質に優れているという話になりまして、
それで持っていたチョチョスのレシピブックを開くと、なんと大豆よりもタンパク質が
多いと書かれていました。私は軽いショックを受けました。

 何にかというと、目の前にあるこのチョチョスに目を向けず、少々手に入りづらい
大豆の方ばかり見ていた自分に。よく食べるものだったとは言え、少し軽く
見ていたように思います。山岳地方での重要なカルシウム源とは思っていましたが、
タンパク源でもあるとは…。やっぱり昔からその地方で食べられているものというのは、
意識されていなくても、そこに住む人たちにとっての重要な栄養源であるんだなぁと
改めて思いました。

 さて、いよいよ味噌づくりの土曜日。この日はとてもいいお天気。目の前の
インバブラ山も裏のコタカチ山もくっきりとその姿を見せていました。
朝、保温器の中をのぞくと、ほあ~んとさらに濃い匂い。これはいいんじゃないか?と期待大。

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 前日から水につけておいた大豆を、朝6時に火にかけます。大豆は、
薪の火でゆでることにしました。山の中ですから、朝は冷えます。
薪の火は芯から体をあたためてくれます。

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 そしてゆでること5時間。途中で、あく抜きをしながら、でもグラグラと煮ずに、
ぷつぷつと泡が出る程度に煮る。しかし煮えていない。これも日本の大豆とは
勝手が違うようでした。さらに煮ること3時間。お昼ごはんを食べた後、豆をつぶして、
麹と混ぜることにしました。

 豆は薬指と親指で簡単に潰れる程度に柔らかくないとダメなのですが、
どうもちょっと固め。でももう暗くなってしまうと作業ができなくなるので、ここで切り上げることに。
それと同時に、参加者の方が持参してきてくれた納豆菌を使って、納豆も作ることに。
ちょっと欲張りすぎでしょうか…。トトラと呼ばれる葦の一種で編まれたござの上にきれいな
ビニールをひいて、さらにビニールをかぶせ、ござをその上にひいて、足で踏み始めました。

 
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 ところが、足踏みでは全然つぶれない。ビニールの中で移動しているだけ。
ということで、急きょ、ビール瓶やワインの瓶でたたき始めました。しかしそれでもつぶれない。

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 ほとんど粒が丸のまま残っている。そこでミンサーの登場です。ある程度つぶれた
豆をミンサー係に回し、そちらですりつぶしてもらうことに。そして、やっと
ペーストっぽい大豆になりました。

 それを、麹と岩塩(これもあまりに粒が大きかったので、ミンサーであらかじめ
ひいておいた)を混ぜ、さらに大豆と一緒に混ぜ合わせました。みんな手ぬぐいを
かぶり、髪の毛が落ちないようにして、オトナもコドモもひたすら混ぜ合わせ、
団子状にします。私は手に切り傷が無数にあったので、しみることしみること。

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 そしていよいよ、容器に詰めます。私たちの容器は、釉薬もない素焼きの瓶。
前日の午後、別の村まで行ってチチャ(伝統的な発酵飲み物)を作るようの古い瓶を
知人に譲ってもらい、しかし割れ目があったので、それをみつろうでふさいでおいたもの。
内部全面に塩を振り、底をめがけて大豆団子をべたっと投げつけます。そうすると、
空気が入りにくいとか。小さな容器のひとは、手で丁寧に詰めていきます。詰め終わった後、
渡邉さんは、日本から持ってきてくれた渡邉家の味噌をおまじないにそれぞれの容器の
中にちょこっとずつ入れてくれました。

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 余談ですが、渡邉さんとこのむすびちゃんは、齢1歳8カ月にしてなんとすでに4回も
味噌づくりの経験があるとか。まさに味噌ベイベーです。

 前日、チョチョスのさらなる偉大さ知った私は、チョチョスでも味噌が
できるかもしれないと思い、チョチョスもすりつぶして、麹とまぜておきました。
さて、どうなるやら…。1年後が楽しみです。参加者は、亜熱帯地方、
アマゾン地方、首都のキト、そしてコタカチ(山岳地方)とそれぞれ違う地域なので、
同じ種でも違う味噌ができそうです。1年後、みんなで味噌パーティーをする約束をしました。

 夜は、みなさんに我が家自慢の五右衛門風呂に入っていただき、そのあとは
ゆでた大豆と野菜を入れたかき揚げ天丼で夜ごはん!本当にどうなることかと
思いましたが、なんとか無事大豆ワークショップは終了しました。渡邉さん、
そして参加してくださったみなさんに感謝です。どうもありがとうございました!

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